華厳の詩人・・

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華厳の詩人・・

2019.08.25

私が尊敬する臨済宗の禅僧、玄侑宗久さんの書に時々登場する金子みすずさん。

もっと知りたくなってこの書を買ってみました。6人の論客がみすずさんを

分析しています。

6人すべてに共通するのが、みすずさんの詩は「華厳の世界」であり

彼女の書く詩は紛れもなく宗教的な情景であるということです。

 

その中で一つの詩を紹介します。

 

このみち

 

このみちのさきには、

大きな森があろうよ。

ひとりぼっちの榎よ、

このみちをゆこうよ。

 

このみちのさきには、

大きな海があろうよ。

はす池のかえるよ、

このみちをゆこうよ。

 

このみちのさきには、

おおきな都があろうよ。

さびしそうな案山子よ、

このみちを行こうよ。

 

このみちのさきには、

なにかなにかあろうよ。

みんなでみんなで行こうよ、

このみちをゆこうよ。

 

このみちの先に仏の世界があることを完全に意識した詩だとおもいます。

ひとりぼっちの榎や蓮池の蛙やさびしそうな案山子を誘っていますが、

断られることが当然わかっている、一人で仏の世界に行くんだという

26歳で自死をえらんだみすずさんの強い意志が伺える詩とおもいます。

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