「天寿」と「夭折」

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「天寿」と「夭折」

2019.07.6

今日も我が玄侑さんの書「やがて死ぬけしき」から抜粋させていただきました。

 

普段のお通夜などでは、私は五十歳以上なら「天寿」と思ってほしいと話します。それより

若ければ「夭折」です。

しかし地震や津波による死は、たとえ充分に年をとっていたとしても「老折」と言いたい

「折られた」印象が残ります。「夭折」だけでなく「中折」や「老折」だってあるじゃないか、

と言いたくなります。以前私は死を蛙にたとえ、いきなり熱湯に入れるようなものじゃないと

申しましたが、津波による死者は例外的にそんな印象さえあります。

しかし相手が自然なら、それは「天寿」なのです。五十歳すぎての病気も、その意味では

「自然」と見ますから、「天寿」なんですね。あえてそう思うことで、人は少しでも

悲しみを薄めていけるのでしょう。「天寿」や「天命」とは、悲しみから這い上がるために

人間が絞りだすように産みだした言葉なのだと思います。

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